●第1・2・3展示室[企画展]

大正ロマンとモダンデザイン ~大正イマジュリィの世界~  

大正ロマンとモダンデザイン

~大正イマジュリィの世界~

 
会 期 2019年8月3日(土)~9月16日(月.祝)
開館時間 午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)
休館日 会期中無休
観覧料 一般800円(700円)、大高生350円(300円)、中学生以下無料
※( )は20名以上の団体・前売料金
※「国民の祝日」は70歳以上の方は団体料金になります。
前売券 ローソン・ミニストップ、ファミリーマート、セブン‐イレブンで取り扱い
(JTB商品番号:0251475)
※前売券の発売は7月3日(水)から~8月2日(金)まで。
主 催 石川県七尾美術館(公益財団法人七尾美術財団)
後 援 石川県、石川県教育委員会、七尾市教育委員会、NHK金沢放送局、北陸放送、石川テレビ、テレビ金沢、HAB北陸朝日放送、エフエム石川
監 修 山田俊幸氏(元帝塚山学院大学教授)
企画協力 株式会社キュレイターズ
 

 「イマジュリィ」とは、イメージ図像を意味するフランス語で、本や雑誌の装丁や挿絵、ポスターやチラシといった広告、絵はがきや絵封筒、漫画など、大衆的な複製として総称されます。
 大正から昭和にかけて、印刷技術の進歩により複製技術が発達し、様々なイマジュリィが大流行しました。「大正ロマン」と呼ばれる乙女チックで抒情性漂うものや、斬新で洗練された「モダンデザイン」などが街中を彩り、中でも著名画家やデザイナーが手掛けたものは、特に人気を博しました。
 本展では、藤島武二や岸田劉生による本の装幀、アール・ヌーヴォー様式の橋口五葉、アール・デコ様式で活躍した杉浦非水や小林かいち、少女趣味の高畠華宵や抒情性を帯びた美人画も描いた竹久夢二、怪奇的幻想美で異彩を放った橘小夢、古賀春江や恩地孝四郎の都市モダニズムなど、西欧の文化も交じり合ったイマジュリィの世界を、500点を超える作品で一堂に紹介します。
 昭和世代には懐かしく、平成世代には新しいデザインとして目に映り、きっとその魅力に心惹かれることでしょう。会期中は関連イベントやプレゼント企画もありますので、あわせてお楽しみください。

第1部 大正イマジュリィの13人
 明治・大正・昭和に移り変わる1910年代、若者たちは親の世代(明治時代)とは異なる、新しい表現を模索します。とりわけ、1910~23年に刊行された文芸・美術雑誌『白樺』などで紹介されたヨーロッパの芸術作品は、そういった若者たちのエネルギーをより倍増させ、未来に向けた新たな芸術表現が生み出されていきました。第1部では、代表する13人の芸術家、藤島武二・橋口五葉・杉浦非水・坂本繁二郎・広川松五郎・岸田劉生・富本憲吉・高畠華宵・竹久夢二・橘小夢・古賀春江・小林かいち・蕗谷虹児のイマジュリィを紹介します。

第2部 様々な意匠
 フランス語で生(生命)の跳躍(躍動)・飛翔を意味する「エランヴィタル(エラン・ヴィタール)」。すべては生命表現から始まっています。大正時代には、生きることにかかわる生の衝動として、様々な《エラン・ヴィタルのイマジュリィ》が誕生しました。また、明治末頃から大正にかけて、ヨーロッパでジャポニズムが流行し、日本でもその影響で江戸時代を知らない新時代の若者たちによる、江戸へのオマージュとしての浮世絵が展開されていきました。竹久夢二、鏑木清方、小村雪岱なども《浮世絵のイマジュリィ》を手掛けています。一方、子どもや女性に向けたイマジュリィも大きく変化します。明治時代の立身出世的子ども観が払拭され、武井武雄、加藤まさを、岡本帰一、川端龍子などによる、乙女チックやカワイイ《子ども・乙女のイマジュリィ》が誕生しました。また、大正10年を過ぎる頃から「怪奇美」と呼ばれる独特の世界観が認められていき、ゴシックやミスティック、ポルノグラフィックなどの感覚も加わった《怪奇美のイマジュリィ》も生まれました。さらに、関東大震災以後、一時期メディアの中心が京阪に集中、特に《京都アール・デコのイマジュリィ》が京阪の文化を刺激し、賑わいを見せました。そして、関東大震災数年後、東京は復興に向けて動きだし、今までのものとはまた違った、視覚、臭覚、味覚、触覚、聴覚などの感覚をも持った《尖端都市のイマジュリィ》が、世相や風俗にも図像化されていきます。これがすなわち、モダンといわれるスタイルです。大正の初め、美術家たちが新しいデザインシーンを提示し、画学生や美術愛好家へと広がったイマジュリィは、やがて商業ベースとなって《新興デザインのイマジュリィ》が活発に制作されていきました。こうした大正時代の文化運動は、演劇・音楽・映画・ファッションなど幅広い分野に波及、その多様さが大正イマジュリィの魅力でもあり、《大衆文化のイマジュリィ》となって今日にも影響を与え続けているのです。
 第2部では、《エラン・ヴィタルのイマジュリィ》《浮世絵のイマジュリィ》《子ども・乙女のイマジュリィ》《怪奇美のイマジュリィ》《京都アール・デコのイマジュリィ》《尖端都市のイマジュリィ》《新興デザインのイマジュリィ》《大衆文化のイマジュリィ》の8つのテーマで、バラエティー豊かなイマジュリィをご覧ください。

 

橋口五葉『NIPPON YUSEN KAISHA』(日本郵船欧州航路パンフレット)1914~15年

杉浦非水『非水図按集』第1集 1915年

小林かいち「絵はがきセット」《二号街の女》1925〜26年頃

竹久夢二(表紙)『唯我心悩ぞ知らめ』(セノオ楽譜27番)6版 1924年 セノオ音楽出版社

 

恩地幸四郎(装幀)竹内端三『日本児童文庫 面白い数字』1928年 アルス

斎藤佳三(表紙)『魔王』(セノオ楽譜243)再版 1924年 セノオ音楽出版社

久麿(表紙)『日活映画主題歌 唐人お吉の唄(黒船篇)』(アポロ特選楽譜NO.1) アポロ出版社

作者不詳『商店図案撰集 第1集』1928年 誠文堂商店界社

 
 
 

展覧会チラシ【PDFデータ】

 
 

■関連イベント

○オープニングセレモニー&ギャラリートーク
日時…2019年8月3日(土) セレモニーは午前10時から約30分
・セレモニー中にご観覧希望の方は、しばらくお待ちいただくか、逆回りで展示室にお入りいただきますのでご了承ください。
・セレモニー参加者には本展オリジナルコースターをプレゼントします。
・セレモニー終了後、本展監修者・山田俊幸氏によるギャラリートークを開催します。

○“ゆかた”でミュージアム
ゆかたや着物でご観覧の方に本展オリジナルコースターをプレゼントします。

○大正ロマン&モダンぬりえ
出品作品のぬりえに色を塗って、あなたもデザイナーになってみよう。

○記念撮影コーナー
大正時代の雰囲気に溶け込んで、タイムスリップしよう。

※全て参加無料。ただしセレモニー以外、高校生以上の方は観覧券が必要です。
※イベントは予定で、変更の可能性があります。